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11月の悲喜こもごも

先月10月12日に亡くなった劇作家 斎藤 憐(さいとうれん)さんの「上海バンスキング」は昔、大ヒットしましたね。遺作となった「アメリカン・ラプソディ」で、「人はだれも、ひとりならとても賢く、ものわかりがよい。だが、群れをなしたとたんに馬鹿になってしまう」と、登場人物に語らせています。

この言葉を聞くと、最近の大会社のトップたちのモラルの欠如、大王製紙の前会長が100億超というお金を借り入れ、それをギャンブルで使っていたという話などが想起されます。億という金を貸す子会社も、よくそれだけの金を瞬時に用意できたものだと驚きます。
またオリンパスの企業統治システムは野放し状態でした。会社買収(M&A)で失敗して20年にわたる損失隠しをし、歴代の社長が受け継ぎ粉飾していた。それが外国人の社長の指摘で初めて明るみに出たというのは、日本人の仲間内体質では、どうにもならないことなのか?と、情けなくなります。

監査役も加担しており、監査法人が何も機能していないというのは、何か後ろめたいことがあるのでしょうか。住所も個人名も載せない監査法人の報告文書が出てきましたね。
真面目に物づくりに励んでいるオリンパスの社員たちが気の毒です。金儲けに走らず、せっかく築いた、内視鏡のシェア75%の最先端の技術を、誇りを持って、より人の役に立つ高度な物づくりへと邁進してもらいたいものだと思います。

オリンパスの元専務で、オリンパスメディカルシステムズの元社長を務めた宮田耕治さんが「今こそ立ち上がろうと呼びかけたい」と、解任されたマイケル・ウッドフォード元社長の復職を求める声を挙げるよう、"草の根"の現役社員に呼びかけるWebサイト「OLYMPUS grassroots.com」を11月12日付で公開しました。
上場廃止の危機に瀕している「オリンパス丸は沈没寸前」だが、「まだチャンスはある、今行動を起こせば」と訴えています。

また、読売新聞の主筆 渡辺会長をめぐる「言った」「言わない」「聞いてない」など、巨人の騒動もお粗末でしたね。これもオリンパスと確かに似ていると思うのは、上にモノを言えない組織の体質です。ふだんなかなか言えないからこそ、あのようないきなりの“非常手段”に訴えたのかもしれません。
誰かがあれは「(忠臣蔵の)松の廊下だ」と評していましたが、日本のサラリーマンの大半は、あの手段に出た人に共感する男性が多いそうです。情けないと思いながらも、「我が身可愛さ」で結局は長いものに巻かれている日本人が、いかに多いかということでもありますね。

リビアのカダフィ大佐などの例を持ち出すまでもなく、やはり、長い権力の座は必ず腐敗するということです。(「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」ジョン・アクトン)
大新聞の”主筆” だということを考えれば、昨今は「社会の木鐸」たるべき新聞の劣化や私物化が目に付き、今や社会の信頼を失って来ました。それでなくても新聞離れが激しい現代なのに、とても残念なことです。

何か暗い話になってしまいましたが、明るい話題を一つ、前にご紹介した「松崎さち」さんのポストカード展が12月4日(日)11時から18時、産業プラザ・チャレンジショップで開かれます。今回は1日間だけですから、お見逃しなくどうぞ!
またあの可愛らしい版画に出会えますよ。

それから先日”GNHの国”、ブータンの国王夫妻がみえましたね。その民族衣装姿は、自国の生き方に誇りを持って「私たちは(経済力ではなく)幸福度を求めて生きる民族なんです。」と、主張しているように感じられました。
ブータンは、GNPではなくGNH(Gross National Happiness)を前国王が提唱して実践していますが、全ての生き物、動物、植物を思いやることで、自分たちの幸福があるという共生の国なんだということも、よくわかりました。東北の被災地にも行かれお祈りをされている姿を見ると、私たちが物質欲や個人の利益にばかりこだわって、忘れてしまった日本人の古き良き姿を、むしろブータン国王に見る思いでした。

折りも折り、欧州や米国が金融の危機に瀕しているこの時に来日されたというタイミングも、何かを物語っているように思えます。
どうかこの美しい国王夫妻が、このままお国の中身も変わらずに美しく統治されて行かれるようにと願ってやみません。

ブータンの美しい景色は、私がいつも拝見している糸井重里さんのサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の「ほぼ日アンコール」を開いて「黄昏ブータン」をご覧になると、写真がいっぱい載っています。

この秋は寒暖の差が激しいですね。早くも街路樹のイルミネーションに年末の気分をせき立てられますが、皆さまどうか風邪など召されずに過ごされますように。
mitakamatu

by mitakamusasino | 2011-11-20 19:14 | ニュース | Comments(0)